日々の雑記帳

日々考えたことのあれこれ、ピアノ、読書、美術館めぐりなど。

物哀しい秋の気配、虫の音(カネタタキ)、読書三昧(女子ワールドの本たち)

文章というのは、いざ書こうとすると、えっと、なんだっけ。と、言いたいことが出てこない。

ずっと話したかった人と久しぶりに会ったのに、いざ面と向かうと、言いたい言葉も話したいことも出てこない。そんな感じによく似ている。

 

本格的な秋の気配。

天は高く、肥えた馬を見かけたりはしないが、いつのまにかセミが舞台から消え去り、気づけば秋の虫が耳を慰めてくれる。

この前、家に侵入した、なんともかわいい小型蟋蟀のような、見たこともない虫。

調べてみたら、カネタタキというそうだ。

いつもは樹上にいて、人目につかないらしいが、何故わざわざ我が家に来てくれたのか?

おかげで、この可愛らしい金叩きという虫の奏でる、キッキッという、金属を擦るような音を聞き分けられるようになった。

意外と昼間も鳴いている。よくよく聞けば、一匹が鳴くと、少し離れたところで、それに呼応するようにもう一匹が鳴いていて、まるで会話しているよう。

 

秋は、なんとも寂しい季節でもある。

なぜ寂しさを感じるのか?

なんとなく、盛りを過ぎた、更年期に差し掛かる自分と重ね合わせて、いろいろ切なくなってくる。

日差しは弱まり、日も短くなる。生命力旺盛なセミの鳴き声に埋め尽くされ、ジリジリと暑い陽射しに炒られていたのが、なんだかすっきりとした風が吹き、それでいて気分が鬱々としてくる。日照量低下とともに、セロトニンが減少か?

そんなにまだ日光量落ちてませんけど!?
秋分でこれだったら、冬とか鬱々じゃないですか!?
と自分に喝を入れる気力もない。

なんだか物哀しいけれど、この物哀しさを逆手にとって、家に篭って読書三昧、と決めてしまうのもいいかもしれない。

お気に入りの紅茶にちょっとしたおしゃれな茶菓子、、、クッキーみたいなものがあれば、それで自分のご機嫌も少しは取れそうだ。

最近のお気に入りは、もっぱら女子目線の小説。

綿矢りささんの意識のリボン。

初めて彼女の小説を読んだけれど、岩盤浴に行ったのに、結局、周りの気配にされる気なくとも影響されて、結果リラックスできない話など、こういうこと思ってたのって、私だけじゃないんだ!!と、目からウロコ。

ヨガスタジオも、マッサージも、ジムもプールも、リラックスできるはずの場所で、結果周りが気になって、周りにいる人のエネルギーに影響されてしまう。それで余計にイライラして帰ってきたなんて、とってもよくあること。

だから、コロナ後の、オンラインの世界は「快適」そのもの。

ヨガならヨガそのものが楽しめる。周りの空気も関係ないし、変な比較も入らない。

オンラインだと、余計なエネルギーはもらわない。それは、相手が画面に写っていないからなのかも。

でも、ここまで「無駄」を「排除」してしまう世界も、マイナスもないけどプラスもない、のかもしれない、、、?と、超内向的、エンパス気質の私でも、ふと疑問に思い出す今日この頃。

オンラインとオフライン。

外向的な人基準で作られた世の中は、私からすれば、会いすぎ、話しすぎ、近すぎ、集まりすぎ。

いまだに、ラインもSNSも、面倒100実利1、の評価は変わらない。

だけど、これまであった世界が、ここまで大きくオフラインまたは断絶に傾くと、うーん、もしかして、会うことにも意味があったのかも、しれない?とまで思えてくる。

超内向的、エンパス気質の私ですらそう感じるということは、もっと平均に近い人にとっては、かなりきついんじゃないかなぁ。ふと会ってちょっとした話をする機会もなくなっちゃうんだもんね。。。と、共感を覚えたりする。

そして、女子ワールド2冊目は、「あのこは貴族」山内マリコさん。

一見、立場の正反対な女子がキャットファイトをする物語かと思いきや、女の義理を通す、カッコいいお話。女の分断を煽るのは男って、真実だと思うな。

かのイギリスも大得意の、「分断統治」。

これを女子にやってるだけじゃないの?
労働力として搾取し、いうこと聞く票田として洗脳し、、、とか言い出すと、フェミニストみたいになっちゃう?
でも、戦後の政治家は、女性が票を持ったときに考えたんじゃないかな。分断統治、票田としての洗脳。だって、ものすごく熱心に集票活動してくれる女性たち、今もいるじゃない?まあ、ある年齢層から上だけかもしれないけどね。。。

それから、こちらの小説は映画化されるとのこと。水原希子さんが、華子の方が、お嬢様ならお似合いなんじゃ?と思ったけど、お話を読んで、華子の性格がわかると、納得でした。

ただ、幸一郎は、私の中で、最初から最後まで、松坂桃李さんでした。薄情そうなところとか、上手に演じてくれそうだけどな。。。

 

この後に控えているのは、

彼女たちの部屋(レティシア・コロンバニ)、 本屋さんのダイアナ(柚木麻子)

どちらから読もうかな。

その前に、ご機嫌取りクッキーを準備しなくては。

紅茶も冷めてしまいそう。あ、こちらの本も、読み忘れてた。。。